Thursday 28 August, 2014 [長年日記]
_ [LaTeX] 文書の表題部分はtitlingで
LaTeXが使いにくいと思われるのはおそらく表題部分をいじりにくいというのが理由として大きいのではないかと思う。通常は文書の冒頭で\maketitle
というコマンドを使うが、オプションが無いために表題と名前と日付がセンタリングされて並ぶだけのものになってしまう。
たとえば\maketitle
はarticle.cls
内では
\def\@maketitle{%
\newpage
\null
\vskip 2em%
\begin{center}%
\let \footnote \thanks
{\LARGE \@title \par}%
\vskip 1.5em%
{\large
\lineskip .5em%
\begin{tabular}[t]{c}%
\@author
\end{tabular}\par}%
\vskip 1em%
{\large \@date}%
\end{center}%
\par
\vskip 1.5em}
\fi
と定義されているのでこれを抜き出して編集して文書に貼付けるといういわば力技をやっていた。ここにはLaTeXだけでなくplainTeXのコマンドも使われていて初心者には分かりにくい。
今はtitltingパッケージを使うのが一般的である。
\usepackage{titling}
\pretitle{\begin{center}\LARGE}
\posttitle{\par\end{center}\vskip 0.5em}
\preauthor{\begin{center}
\large \lineskip 0.5em%
\begin{tabular}[t]{c}}
\postauthor{\end{tabular}\par\end{center}}
\predate{\begin{center}\large}
\postdate{\par\end{center}}
というかたちで題目、氏名、日付のサイズや間隔を調整できる。LaTeXのコマンドだけで調整ができるのは利点である。
_ [LaTeX] 名前に所属を含めたい。
簡単な書類でも名前の他に部署や所属などを書くことが多い。簡単に済ませる方法として文書の作者を記入するときに
\author{Watasshino Namae \\ Watasino Busho}
というように途中で改行を入れて二行にするというのはよく使われている。
もちろんこれで充分ではあるがもう少しきちんとしたい場合にはauthblkパッケージを使うと便利である。これを使うと\author
と\affil
という形で名前と所属が分けられる上に学術論文などで複数人が作者となっている場合に
\usepackage{authblk}
\author{author1}
\author{author2}
\affil{affil1}
\author{author3}
\author{author4}
\affil{affil2}
とか
\usepackage{authblk}
\author[1]{author1}
\author[1]{author2}
\author[2]{author3}
\author[2]{author4}
\affil[1]{affil1}
\affil[2]{affil2}
という形で簡単に書くことができる。